バックグラウンドチェックとは、企業が採用時に候補者に対して実施する信用調査で、背景調査や雇用調査と呼ばれることもあります。「採用候補者の経歴に詐称や問題がないか?」ということについて、弊社(KCC:企業調査センター)をはじめとした第三者機関が実施することが通常です。

欧米諸国では採用前にバックグラウンドチェックが行われることが一般的ですが、日本においてもバックグラウンドチェックを実施する企業が著しく増えてきました。コロナウイルスの影響から企業の採用活動においては、オンライン説明会やリモート面接が積極的に導入されました。これに伴って、採用担当者が応募者の性格や人間性を把握することが従来に比べてかなり困難になったと言われています。

弊社に寄せられるバックグラウンドチェックの依頼件数は、コロナ前の5倍以上となっています。そこで、今回は実際に弊社が実施したバックグラウンドチェックで発覚した「危険人物」についてご紹介しようと思います。

バックグラウンドチェックの依頼経緯

今回ご紹介するバックグラウンドチェックの概要は以下のとおりです。

依頼者

東京都のIT企業A社

対象者

A社の中途採用候補者M氏(30代男性)

バックグラウンドチェックを実施する目的

A社の営業職は、業務上クライアントの個人情報や機密情報を扱うことが多いこともあり、情報漏洩をはじめとした内部不正のリスクを軽減するために、数年前からバックグラウンドチェックが採用フローに組み込まれていました。

今回、中途採用候補者のM氏は、既に書類審査と一次面接・二次面接に通過している状況で、内定通知前に「履歴書や職務経歴書に虚偽記載はないか調べたい」「採用後の配属先の参考とするために本人の人柄をもっと知りたい」という目的からのご依頼でした。

日間の調査で分かった衝撃の事実とは?

私たちが調査対象者であるM氏に対してバックグラウンドチェックを実施したところ、履歴書や職務経歴書に虚偽記載は存在しませんでした。しかし、弊社の強みでもある「SNS調査(SNS裏アカウント特定サービス:通称Sトク)」を通じて、M氏の裏垢(裏アカウント)を複数特定することができました。M氏は尋常とは言えない数のTwitterアカウントを所有しており「目的別」に同時並行で様々な投稿をしていたことが判明したのです。中でも「特に危険性が高い」と判断せざるを得なかった裏垢情報をご紹介しましょう。

日々のパチンコの収支を記録するための裏アカウント

M氏は「パチンコ専用」のTwitterアカウントを所有していました。投稿内容は以下のようなものです。

「2/1 新宿M 花の慶次 8240P(純+22,000)」
「2/2 秋葉原N 大工の源さん ▲¥15,000」
「2/3 秋葉原Iエヴァ 11500P(純+31,500)」

依存症と言ってもおかしくないほど、毎日のようにパチンコの収支に関する投稿がされていたのです。重度のギャンブル依存者は、横領などの犯罪リスクが高まるため注意が必要です。

うつ病の悩みを共有するための裏アカウント

M氏は、抗うつ剤や睡眠薬の画像を投稿していることが判明しました。「生きている意味がわからない」「新しい抗うつ剤が効かない」など、M氏はほぼ毎日この裏垢に具体的な書き込みをしており、精神状態に問題があると言わざるを得ないものでした。精神疾患を抱えていても、応募書類や面接では触れない人が多いものです。

ガールズバーの「レスバ」に本名が掲載されていた

某ガールズバーに関する「ネット掲示板」にM氏の裏垢に対する書き込みが発見されました。ガールズバーの店舗情報に関するスレッド内で「あの子はスタッフと交際している」「三股している」「売られた喧嘩は買いますよ」などといった常連客同士も言い争う内容でした。いわゆる“レスバ”(レスバトルの略。レスポンス(反応)+バトル(戦い)。SNS上の口論を意味するスラング)で書き込みがされていたのです。しかも、M氏の本名が書き込まれていました。こうしたことから、M氏は外敵やトラブルに積極的に突っ込んでいく性格であることが伺えました。

内定を出す前にバックグラウンドチェックサービスを

バックグラウンドチェックは、上記で説明したようなSNS調査のみならず、学歴調査、副業・兼業調査から破産歴の調査まで多岐に渡ります。企業によって重視する項目は異なりますので、お客様が課題とする内容を理解した上で調査内容をカスタマイズしていきます。

弊社は年間5000件を超えるバックがラウンドチェックを実施する老舗です。調査で得られた情報を事務的にご提供するのではなく、プロとしてのリスク見解を必ずお伝えするようにしています。

せっかくコストをかけて採用した社員が早期退職に陥ってしまったり、性格的に組織不和を招いてしまったりしては本末転倒です。また、情報漏洩や横領など組織に重大な損害を与えるリスクは未然に排除しておきたいものです。経営の安心・安全を担保するためにも、内定を提示する前のバックグラウンドチェックを強くお勧めします。