- あまりニュースなどで取り上げられることは少ない「学歴詐称」ですが、
- 実は大きな事件の裏に隠れていたりするものでもあります。
- 実際に、企業調査センターでも多くの調査事例があります。
- 最近の学歴詐称に関わるニュースだと、
- 世界的に有名な某二刀流野球選手の「元通訳」の学歴詐称疑惑は、
- 大きく取り上げられていました。
- 誰もが耳にしたことがある海外の有名大学に在籍していた
- 「高学歴通訳」とされていましたが、
- 世界的に話題になった元通訳の別の大きな事件から、
- 経歴詐称疑惑が浮上し大学側は「在籍していた記録はない」と
- メディアが取り上げており、日本でも大きく話題になっていました。
- また、数ヶ月前にも、某知事の学歴詐称疑惑で
- 「卒業したのか卒業してないのか?」が
- 2020年に問題になって以来、再燃していましたよね。
- というように、しっかり目を向けないと目に留まらないものの、
- 意外と私たちの生活の近くに潜んでいるのが「学歴詐称」なんです。
- そもそも、皆さんが「学歴詐称」と聞いて、思い浮かべるものはなんでしょうか?
- 学歴詐称の細かい内容から見ていきましょう。
学歴詐称とは?
- 学歴詐称とは、その名の通り「学歴」を「詐称」し、
- 会社や他人に「虚偽の申告」を行うことです。
- どのような形であれ、
- 学歴を詐称するのは絶対にやってはならないことですが、
- 学歴詐称にはいくつか種類があります。
- ・最終学歴の詐称(高卒を大卒と偽る等)
- ・卒業校の詐称(事実とは違う卒業校の記載等)
- ・退学理由の詐称(除籍・放校を「退学」と記載する等)
- ・「聴講生」を「卒業」または「中退」と詐称
- などのさまざまな種類があり、
- 一概に「学歴詐称」と言っても一つではないのです。
- 「学歴詐称」のその多くが「大学」に関わる学歴詐称が多いのも事実。
- 実際に、冒頭でご紹介した「某有名野球選手の元通訳」の学歴詐称も
- 「大学」の学歴を詐称していた疑惑でしたし、
- 学歴詐称と聞くと、
- 「卒業していない大学をあたかも卒業したように偽ること」が想像されます。
- 現代でもなお叫ばれている「学歴社会」は、
- 卒業した大学が重視されていたり、卒業した大学によって給料が変化したり、
- 「信頼の元」につながるからこそ、詐称は減りません。
- しかし、過去には「高校」の学歴から詐称している事例もありました。
卒業校をことごとく詐称!?偽りだらけの男の正体とは?
- 実際に、過去の事例の一つに「大学」の学歴詐称から見つかった
- 「高校」の学歴詐称がありました。
- とある企業に勤める社員の1人だったのですが、近年主流になりつつある
- 「内部のバックグラウンドチェック」を取り入れた企業の
- 最初の内部調査で発見されたのです。
- 発見のきっかけは、バックグラウンドチェックの項目のひとつ、
- SNSチェックでした。
- 複数の社員のチェックを進めていく中で、
- 1人だけ違和感を感じる社員を見つけたのです!
- クライアント様からお聞きしていた対象の人物像は、
- 高学歴で仕事もでき、かつコミュニケーション力も高い、
- いわば「好青年」のようでしたが、
- 事前にいただいた資料の学歴と
- SNSの投稿内容が微妙に合わないことから、芋蔓式に判明。
- 当初、私たちは「大学の学歴詐称」を疑っていたのですが、
- 調べていくと、どうやら「大学の学歴」にとどまらず、
- 「高校の学歴」も詐称していたようでした。
- 調査対象の青年のSNSを7年ほど遡ると、
- 高校の制服が映った写真や教室が映った写真を発見したのですが、
- その制服を検索したところ、全く違う都府県の制服であることが判明したんです。
- 卒業式の様子の写真もあったことから、
- 高校は卒業していることは判明したものの、
- 結局、どこの大学を卒業したのかはわからずじまいでした。
- SNSの投稿内に「大学の入学式だった」という旨の投稿があったことから、
- 大学には入学しているようでしたが、決め手に欠けてしまうのも事実…。
- 各学校からは個人情報は聞くことができず、
- 検索して出てくるもので判断するほかなく、
- クライアント様にお伝えできる、調査の結果はここまででした。
- とはいえ、大学だけに限らず高校の学歴までも詐称するなんてことは、
- あってはならないことですし、
- 万一、社外にこの対象者を知る人物が現れた際には、信用問題に繋がりかねません。
- 高校以前の投稿は何年も遡らなければ見られることもなく、
- どんどん風化していくだけであることから、
- 対象者本人は、「そこまで遡って調べられることなどない」と
- 安直な思いだったのでしょうが、
- 詐称であることに変わりはなく、
- それまで企業を騙し続けていたことになります。
- 仕事ができていればいい、真面目に働いていればいいというわけではなく、
- 企業間の信頼度を考えると、許されることではありません。
なぜ経歴詐称をしている人物が企業の中に?
- 中には、「なぜ最初に気づけなかったのか?」と感じる人も多いと思います。
- 面接の文脈から違和感は感じなかったのか?
- 面接の際にもっと深ぼって聞かなかったのか?
- と思い方も多いと思いますが、
- 複数いる採用候補者を見極めるのは至難の業です。
- 近年では「採用前調査」が普及し、
- 今ではどの企業でも当たり前になっている「採用前調査」。
- ですが、今回の調査対象が入社した頃にはまだ、
- 普及しきっておらず履歴書や面接から判断するのは難しかったと言います。
- 調査結果をお伝えしてからの対象者への対応は、
- クライアント様次第になるのですが、
- 「採用前調査」を行わなかったことで、
- 見つかる「学歴詐称」の問題は今回のように
- 「内部のバックグラウンドチェック」で判明することから、
- 「採用前調査」だけに限らず、内部のバックグラウンドチェックも
- 今のこの時代になくてはならないものなのです。
- 企業の中には「バックグラウンドチェック」を行う部署を設けている企業もあるようですが、
- そういった部門を設けている企業様でも調査しきれなかった部分の調査を
- 我々企業調査センターが請け負うこともあります。