- 我々、企業調査センターは、製造業界で「ヒト」によって
- 起こされるトラブルや被害を未然に防止できるよう、
- 対象者への各種調査を行っております。
- 様々な調査のご相談をお聞かせいただく中でも
- 最近とにかく、企業様や採用担当者様を悩ませているのが、
- 応募者の経歴詐称です。
「盛る」時代の危うさか 増える経歴詐称
- 採用時の経歴詐称とは、応募者の学歴、
- 職務経歴に虚偽が見られるアレです。
- 履歴書だけではなく職務経歴書が転職活動に必須になり、
- 自己アピールできる職務経歴書の書き方を指南する本、ウェブサイト、
- テンプレートなどが多く見られます。
- しかしいつしか、最大限にアピールできる書き方のテクニックと、
- 事実を超えて盛る詐称や虚偽が混同されるようになり始めました。
- かつては写真詐欺、フォトショ職人などと
- 揶揄された自撮り写真の加工が、
- 今では当たり前になり、自撮りアプリのフィルターを
- かけた姿が自分の姿だと感じているため、
- 普通にスマホのカメラや他人がカメラで撮影した写真に
- 嫌悪感を持ち受け入れられない人が増えているそうです。
- この「盛る」行為への罪悪感や匙加減がおかしくなっている現状に、
- 安易に経歴詐称をしてしまう危うさが重なります。
- しかしながら、経歴詐称は会社に対する詐欺行為と言っても過言ではありません。
- また、求められる資質や経験がないのにあるように見せかけて、
- 会社内の業務遂行に支障をきたし、
- 会社の利益追求の邪魔になるならば、
- それは会社に損失を与える不法行為と考えられます。
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年齢条件からはみ出していても採用したい素晴らしい人物のはずが…
- 今回のクライアント様は、
- 精密機器部品を製造している企業様です。
- 日本各地方、クライアント様の言葉をお借りすると、
- 僻地に複数の製造工場があります。
- 加えて、中国、インド、東南アジアにも拠点があり、
- 品質保証や現地拠点を任せられる経験豊かで
- 優秀な人材の確保が命題です。
- とはいえ、働き盛りの30代40代は、配偶者の仕事、
- 子どもの学校などで僻地や海外への赴任は
- 難しいことも少なくありません。
- そこで今回は、50歳くらいまで年齢条件を引き上げ能力や人柄が優れていれば
- 積極的に採用していく方針となりました。
- まずは国内の工場で品質管理に携わってもらい、
- 当社工場長としての経験をした上で
- 海外の拠点長の責務を任せたいということです。
- 会社としても待遇や環境の面で全面バックアップの体制を取り、
- かなり好条件の中途採用求人となりました。
- そこで採用候補者となったのが52歳のK氏です。
- 製造業一筋、品質管理責任者の経験もあるだけでなく、
- 海外出張の経験もあるとのこと。
- 英語力も、ネイティブ並みに流暢とはいきませんが、
- 現地従業員と意思疎通するには充分なレベルです。
- 面接での好感度も高く、他の30代40代の候補者以上に魅力ある人物でした。
- 拠点長として海外駐在となれば、年収も責任も非常に高くなります。
- ハイクラス求人に相応しい人物である最終確認として、
- 経歴確認や前職場での評判を中心にバックグラウンドチェックを行いたい。
- 弊社にこのようにご依頼をいただきました。
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これ以上なく明白な経歴詐称
- バックグラウンドチェックを行ったところ、
- K氏の経歴詐称が次々と見つかりました。
- まず、製造業一筋との申告でしたが20代のK氏は、
- 工場と飲食店での短期アルバイトを交互に繰り返しており、
- 30代に入ってもなお最長で半年に及ぶ無職期間が複数回ありました。
- 年齢を重ねるにつれ一社での就労期間は長くなり、
- 確かにチームリーダーや主任などにもなっています。
- しかしながら、品質管理責任者の経験はなく、
- 面接で語っていた「品質保証」の苦労話はなんと、
- 麻雀仲間であった上司からの受け売りだったのです。
- また、海外出張経験や語学力も、虚偽でした。
- 驚いたことに、K氏は30代から年に数回、夜遊び目的で
- 香港、中国、タイ、フィリピンなどに中長期滞在を繰り返しており、
- その中で得た知識や英語力だったのです。
- 好感度の高さ、淀みなく語られる架空の自己アピール。
- 人事採用のプロの目を持っても、挙動、表情、目の動き、話し方、声調、話の内容などに
- 綻びがなければ、見抜く事は難しいのです。
- これだけ実物と異なる人物像を演じ切るのはある意味天晴れです。
- もしバックグラウンドチェックを行っていなければ、どうなっていたでしょう。
- 早々にメッキが剥がれ、業務に支障が出て、人事やり直しとなったか。
- それとも、かつてテレビで経済コンサルタントとして名を馳せ、
- 経歴詐称が発覚するまでその豊かな知識と的確なコメントに
- 誰も疑いを持たなかったタレントK氏のように活躍したのか。
- 見てみたかった気もしないではありませんが、
- 会社にとっての損失や影響は、あってはいけないこと。
- 最悪な状況を未然に防ぐのが、人事採用ご担当者様と我々企業調査センターの役割です。
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【少しでも早く炎上の芽を積むことがコストパフォーマンス的にも優れている】
- 実際に「採用候補者または従業員の不適切な行動」を発見し対処した場合、
- 次の3つの時点で時間的コストと金銭的コストがどれくらい異なるかを比較してみましょう。
- 1、採用を決める前にSNSチェックを行い、著しい問題があったため採用を見送る場合
- 2、採用決定後入社前に問題が発覚し、採用を取り消す場合
- 3、採用後、当該従業員が不適切行動をしたため問題が起きた場合
- バックグラウンドチェックの他に、SNSチェックというものもございます。
- こちらは、採用候補者の人となりを確認するという目的に加え、
- SNSそのものから発する炎上を予防するという側面もあります。
- 過去の発言や投稿から見て、
- 今後どのようなSNS発信をする人物であるかも確認したいものです。
- 昨今は皆さま既によくご存じのとおり、ネット社会であり、
- また問題行為に対し法律ではなく社会が厳しい時代でもあります。
- 昨今、何かしら事件が起きると、あっという間にSNSで炎上し、
- 本人の氏名や外見だけでなく、勤務先や出身校まで特定されてしまいます。
- 問題行動がプライベートで起きたものであれ徹底的に糾弾されるのに増して、
- 就業中にやらかしたとあっては、雇用主である企業が批判にされされたり、
- 仕事の能力の有無だけでなく、人格に問題がないか、
- ネットリテラシーに問題ないかというところまで、
- 会社は気にしなければならない時代なのです。
- そもそもこの採用時調査は、米国では95%の企業が行っている
- バックグラウンドチェックとほぼ同種のものです。
- バックグラウンドチェック、採用時調査を重視すべき理由には、
- 次の2つがあります。
- 事故や損害が起きた場合、雇用主にNegligent Hiring過失採用、怠慢雇用)
- という責任が問われることがある。
- ・採用にかかるコストは高いが、誤った人物を採用してしまってから解雇するのは
- より難しくコストやリスクが高い。
- 企業様にとって多大な損害を防ぐため、
- 上記で紹介したように、
- 当社ではSNSチェックをはじめとした様々な調査を承っております。
- 例えば、Sトク(SNS特定サービス)について解説しますと、
- このサービスでは調査の仮定で過去の違法行為や、
- あるいはそれ以上の問題が確認されることがあります。
- それだけでも「問題あり」と判断するには十分かもしれませんが、
- そこまでの調査過程で浮上した不審な人物について、
- 反社チェック(オプション)データーベース上で照会することによって、
- 犯罪歴や反社会的勢力との関わりまでしっかりと確認することができます。
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