- 採用面接では丁寧な受け答え、清潔感のある見た目、営業経験も豊富そう。「この人なら安心だ」と感じられたはずの人物が、実は窃盗と転売を繰り返していたとしたら…。
- 今回は、ある企業の営業職の選考中に発覚した、過去の万引きとフリマアプリでの転売行為、さらにSNSとの関連性から“裏の顔”が明るみに出た事例をご紹介します。
【実録】採用目前で発覚した“転売グセ”
- ある生活用品メーカーで営業職の採用を進めていた30代の男性候補者。 「家電量販店・ドラッグストア向けに営業経験あり」とのことで、プレゼン力や応対力もあり、最終面接まで順調に進んでいました。
- しかし、社内の採用担当が違和感を覚えたのは、「以前の職場の詳細を語らず、話がかみ合わない」といった点。念のためSNSアカウントの調査を行ったことで、事態は大きく動きました。
SNSに投稿された“副業アカウント”の実態
- 本人が使用していた匿名X(旧Twitter)アカウントでは、以下のような投稿が確認されました。
- • 「さばけたら今月の支払い助かる」
- • 「化粧品は相変わらず出品すれば即売れ」
- • 「ドラストの棚にあるやつは、軽くて高く売れる」
- 投稿写真には、人気の美容家電や健康グッズ、化粧品、ガジェット類が多数掲載。
- メルカリやラクマのリンクも併せて紹介されており、副業ではなく“常習的な転売行為”と判断できる内容でした。
メルカリでの出品履歴と犯歴の一致
- さらに調査を進めると、本人が運用していたメルカリアカウントが特定されました。そこには以下のような商品が複数出品されていました:
- • 美容ローラー、ヘアアイロン、フェイススチーマー
- • プロテイン系の健康食品セット
- • ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどのガジェット類
- いずれも、ドラッグストアや家電量販店で手に入る高単価商品であり、同時に、本人が万引きで過去に2回検挙された内容とも一致していたのです。
“副業感覚の転売”が企業に与えるリスク
- このような行為は本人の個人的な問題にとどまらず、企業にとっても重大なリスクになります。
- • 在庫・備品の私的持ち出し(=社内窃盗)
- • ブランドや取引先との信頼喪失
- • コンプライアンス違反による社内外対応の発生
- • SNS経由での炎上・企業名バレによるイメージ低下
- 企業としては、そうした人物が社内に紛れ込むこと自体が大きな損失であり、採用の段階で見極める視点が求められます。
SNSとフリマアプリは“つながる時代”
- 本人は匿名アカウントや別名義のフリマアカウントを使用していましたが、
- • 投稿された写真の背景(自宅の一部)
- • 出品時間とSNS投稿のタイミング
- • 商品説明の文体や言い回し
- などから、アカウント同士が同一人物であると特定されました。
- 「顔が出ていなければバレない」は、もはや過去の話です。いまや情報同士が自然とつながる時代。デジタル上の行動履歴はすべて記録として残ります。
まとめ:採用前の“見えないリスク”に目を向ける
- 一見して優秀に見える人物でも、その裏で過去の犯罪歴や不正行為を隠しているケースは実在します。とくにフリマアプリやSNSを使った転売行為や違法行為は、本人が「副業」と思っていても、企業にとっては大問題。
- 以下のようなチェックを、採用前に実施することが有効です:
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■ 採用前に見ておくべきポイント
- • SNSアカウントの投稿内容と発信傾向
- • フリマアプリでの出品履歴や評価
- • 万引きや転売といった過去の法的トラブルの有無
- • 在職中の副業履歴・副収入の手段が合法かどうか
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