採用直後に“現場崩壊”…!?モンスター社員の正体は、過去に問題行動を繰り返していた人物だった

製造現場にとって、人材の安定は命綱です。
今回は、採用後すぐに“現場をかき乱す事態”に直面した製造業企業様の事例をご紹介します。

 作業中の指示無視、同僚への威圧的言動…

採用からわずか1ヶ月で現場がピリつき始めた、ある中堅製造メーカー様が、中途採用で迎えた経験豊富な40代のラインスタッフ。面接では穏やかで協調性もありそうに見え、職歴も申し分ない内容でした。
しかし、入社後すぐに次のような問題が発生しました。
・上司の指示を意図的に無視
・作業工程を勝手に変更し現場が混乱
・同僚への威圧的な態度や嫌味
・不必要に自社製品や手順を否定
現場では不和が広がり、わずか数週間で複数のスタッフが離職。
納期にも影響が出始め、まさに“人が原因で崩れるライン”が現実となってしまったのです。

調査によって明らかになった「過去のトラブル歴」

企業様からのご依頼を受け、当センターでは次の2つの手法を組み合わせて調査を行いました。
▷ バックグラウンドチェック(経歴・トラブル履歴調査)
候補者の過去の勤務先や交友関係、SNS投稿等の情報を確認したところ、
前職で複数のハラスメント行為を指摘され、契約打ち切りとなっていた可能性が高いことが判明しました。本人や周囲による投稿、社名こそ伏せられていたものの、時期や内容の一致から特定に至りました。

▷ リファレンスチェック(前職関係者ヒアリング)
2社以上の前職関係者に対し、リファレンスチェックを実施。上司・同僚から寄せられた証言は以下の通りです。
「技術力はあるが、とにかく協調性に欠けていた」
「自分のやり方が正しいと強く主張し、周囲と摩擦を生んでいた」
「実際に現場でのトラブルが原因で、契約満了を待たずに退職している」
前職では、退職時に退職代行サービスを利用し、突然音信不通になった
複数社から一致した証言が得られたことで、本人の振る舞いや退職パターンが“再発性の高いもの”であることが明確になりました。

見た目や履歴書だけでは、人柄は見抜けない

今回のように、一見“真面目で優秀”に見える人物が、職場を根底から壊す存在だったというケースは珍しくありません。とくに製造業では、「協調性」「指示への忠実さ」が組織全体の安全性・納期に直結します。

採用ミスによる影響は想像以上に大きい

・トラブルによる現場士気の低下
・他スタッフの離職・補充コストの増大
・顧客との信頼関係の悪化
・品質、納期への直接的なダメージ
これらは、採用時の“目に見えないリスク”を放置した結果です。

今回のポイントまとめ

・面接、書類では見えない“組織不適合”を見抜くには限界がある
・経歴確認(バックグラウンドチェック)で職歴の整合性を確認
・複数社リファレンスチェックで、トラブル傾向や退職代行使用歴も可視化
・事前に把握していれば、採用判断の精度が格段に上がったと企業側も実感

製造業の現場において、人材の安定は生産性そのものです。
スキル以上に、“その人が周囲とどう関わってきたか”を知ることが、ミスマッチのない採用への第一歩です。

※採用前調査(リファレンスチェック・バックグラウンドチェック)は候補者本人の同意が必要です。