事例|社員約350名・IT系企業
- 新卒3名が入社しました。配属は営業企画1名、カスタマーサポート2名。6月末、1名が退職。退職理由は「向いていない」でした。
- しかし、人事が退職面談で聞けた話は別でした。
- 「何を優先すればいいか毎日迷った」
- 「報告の形が人によって違って、正解が分からない」
- 「フォルダがどれで、資料がどこか、毎回聞かないと進まない」
- 新卒の能力が低いから遅れたのではありません。現場の手順が揃っていなかっただけです。
現場で起きていた“遅れ”の中身
- この会社では、遅れが発生する場面が毎日ありました。内容は単純です。判断材料がない。
- たとえば、上司の指示がこうなっていました。「この資料、今日中にやって」「急ぎで、先に返して」「あとで一回見せて」期限がいつなのか。優先度がどれなのか。提出条件が何なのか。ここが明示されないまま作業が始まっていました。
- さらに、報告形式も統一されていませんでした。ある上司は箇条書き。別の上司は全文。別の上司はチャットだけ。新卒は、仕事の中身より「報告の正解探し」に時間を使います。それが積み上がって処理が遅れます。
新卒が詰まる職場に共通する“5点欠落”
- この職場には、次の5つが欠けていました。
1)指示の目的が説明されない
- 背景が分からないと、新卒は判断できません。確認が増えます。
2)作業量が処理速度を超える
- 優先順位を決める材料がないため、後手になります。
3)フィードバックが不足する
- 出したものが良いのか悪いのか分からず、次に改善できません。
4)相談先が不明確
- 質問の種類ごとに誰に聞くかが決まっていない。そこで止まります。
5)評価基準が非公開
- 何を伸ばせば評価されるかが分からず、努力が空回りします。 この5点が重なると、新卒は「遅れている理由」を自分のせいにし始めます。 その状態が続くと、退職の決断が早くなります。
もう一つの現実|新卒にも“採用前の確認不足リスク”がある
- この会社では、退職後に分かった事実もありました。
- ・短期アルバイトを短期間で複数回変更
- ・内定辞退を繰り返した履歴
- ・SNSに不適切投稿が残っていた
- 採用の段階では、学歴と面接評価だけで進めていました。採用前の確認は実施していません。新卒は職歴が短い分、確認を省きやすい。
- しかし、確認しないまま採用すると、入社後の負担が現場に移ります。現場の手順が弱い状態で、適性やリスク確認まで不足すると、問題は「遅れ」だけでは終わりません。教育担当の残業が増える。新人のフォローが増える。既存社員の離職が出る。再募集で費用が増える。採用の失敗は、現場の工数とお金に直結します。
この企業様がやったこと|手順を揃えたら速度が戻った
- この会社は、7月から手を入れました。やったことは派手ではありません。
① 到達基準を文書化(90日・半年・1年)
- 「何ができたら次へ」を明示。
② 指示テンプレを統一(目的・期限・優先度・提出条件)
- 指示の形式を揃えるだけで確認が減ります。
③ 作業動線を統一(フォルダ階層・ファイル名・提出場所)
- 探す時間が減り、処理が早くなります。
④ 説明の順番を固定(目的→手順→注意点→提出条件)
- 教える側の負担も減ります。
⑤ 評価項目を公開(行動・技術・速度・正確さ)
- 努力の方向が揃い、成長が早くなります。
⑥ 採用前スクリーニングを導入(経歴整合・SNS確認など)
- 入社後の火種を入口で止めます。
- 結果、残業と確認回数が減り、新卒の処理速度が安定しました。離職も止まりました。
能力不足ではなく、準備不足
- 新卒が遅れる理由は、本人の能力ではありません。基準がない。手順がない。動線がない。確認がない。この不足が、遅れと離職を作ります。育成コストは、研修で下げるよりも、現場の手順を揃える方が先です。
- そして、採用の段階で確認を入れる。新卒も例外ではありません。
- 新卒の早期離職や育成遅延が続く場合、原因は「本人の能力」ではなく、現場と入口にあります。現場の手順整理(基準・動線・説明)採用前スクリーニング(経歴整合・SNS確認など)この2点を入れるだけで、損失は止められます。
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