人事は気づいていない。“静かな転職活動”はもう始まっています

  • 企業の人事部門では、定期的に離職率や定着率のデータが共有されます。数字が落ち着いていると、会議ではこんな言葉が出ます。
  • 「最近は定着率も安定していますね。」
  • データを見る限り、組織は問題なく回っているように見えます。退職者も目立たず、業績にも影響はない。人事としては、少し安心する瞬間かもしれません。
  • しかし、その会議の横で、エース社員は転職サイトを開いています。最近の転職は、以前のように分かりやすい兆候を伴いません。かつては退職前になると、仕事量が減る、提案が止まる、会議で発言が減るなどの変化がありました。こうしたサインは上司にも見えます。だからこそ対策を取ることもできました。
  • ところが、いま起きているのはその逆です。
  • 成果は落ちない。
  • 売上も維持される。
  • 顧客からの評価も高い。
  • そのため上司も安心します。人事も問題がないと判断します。ところがその社員は、すでに他社の提示年収を知っています。
  • 例えば現在の年収が600万円の社員に対して、転職市場では750万円という条件が提示されることがあります。差額は150万円です。この数字は単なる年収の違いではありません。月にすると約12万円の差になります。年間150万円、数年単位で見れば生活設計そのものを変える金額です。
  • 企業が語る「成長環境」と、転職市場の提示額。この二つが比較された瞬間、社員の中では判断が始まっています。人事面談では、よくある質問があります。「何か不満はありますか。」多くの社員はこう答えます。「特にありません。」これは嘘ではありません。本当に不満があるわけではないのです。
  • ただ、比較が終わっているだけです。他社の条件を知り、自分の市場価値を理解している。その状態で社内面談に臨んでいます。人事は「問題なし」と判断しますが、社員の中ではすでに別の選択肢が現実になっています。近年は副業制度を導入する企業も増えました。社員の挑戦を後押しする制度として歓迎されることが多いものです。
  • しかし副業が増えることで、もう一つ増えるものがあります。社外の人脈です。副業先の企業、取引先、プロジェクト関係者。仕事を通じて評価されれば、自然と声がかかります。
  • 「うちの会社に興味ありませんか。」
  • こうした誘いは珍しいものではありません。実際、副業をきっかけに転職につながるケースも増えています。企業は副業申請を承認しているつもりでも、結果として社員の転職市場との接点を増やしている場合があります。企業の中で最も評価が高い社員ほど、この動きは静かです。売上を作る人材、顧客から信頼されている人材、組織の中心にいるハイパフォーマー。こうした人材ほど転職市場でも評価されます。
  • つまり、声がかかるのです。逆に成果が出ていない社員は転職市場でも評価されにくく、動きにくい傾向があります。結果として企業にとって重要な人材ほど、静かに転職活動を進めていきます。退職願いが出た日、人事はこう言うことがあります。
  • 「急ですね。」
  • しかし本人にとっては急ではありません。面接はすでに終わっています。年収提示も受けています。条件交渉も済んでいます。退職届が提出された時点では、転職の意思決定はほぼ終わっています。企業は多くのデータを管理しています。離職率、定着率、採用単価、評価制度。
  • しかし見えにくい指標があります。それが「比較済み社員」です。転職を宣言していないものの、すでに他社の条件を知っている社員。この層が増えると、組織は表面上安定していても内部では静かに変化していきます。企業はときどきこう言います。「最近の若手は覚悟が足りない。」
  • しかし現実は違うかもしれません。覚悟の向きが変わっただけです。会社に人生を預ける覚悟から、自分の生活を守る覚悟へ。住宅ローンは情熱では払えません。物価は理念では下がりません。教育費はスローガンでは消えません。企業が理念を語る一方で、社員は市場価値を見ています。同じ会議室にいながら、見ている指標が違うのです。静かな転職活動は止められません。
  • しかし企業にできることはあります。昇給幅を明確にすること、評価基準を数値化すること、数年後の年収モデルを示すこと。将来の見通しが見える企業は、比較される会社ではなく選ばれる会社になります。

見えないリスクは、すでに始まっている

  • 静かな転職活動は、企業の中で最も優秀な人材から始まることがあります。成果を出している社員ほど市場価値が高く、外部から声がかかるからです。企業がその変化に気づいたときには、すでに転職条件が整っていることも珍しくありません。
  • だからこそ企業は、社員の離職だけでなく外部人材のリスク管理にも目を向ける必要があります。業務委託や外部パートナーを起用する企業が増えるなかで、企業の信用は「誰に仕事を任せているのか」という一点で問われる時代になりました。過去のトラブル歴、SNS発信、活動履歴。起用前に確認できる情報は決して少なくありません。
  • それにもかかわらず確認していない場合、問題が起きたとき企業は必ずこう問われます。「なぜ確認しなかったのか」

「知らなかった」では企業は守れない

  • 外部人材を活用する企業ほど、次の確認が重要になります。
  • • 経歴確認
  • • 活動履歴確認
  • • SNS調査
  • • 必要に応じた犯歴確認
  • これらは採用管理ではありません。企業の信用管理です
  • 問題が起きてから調べるのでは遅すぎます。
  • 確認すべきタイミングは起用する前です
  • 企業の信用は、契約書では守れません。
  • 「誰に仕事を任せるか」その判断で決まります。
  • そして今の時代、「知らなかった」では企業は守れません。

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