なぜ中途採用でポンコツを入れてしまうのか?
企業が「これは失敗だった」と感じる中途採用には、いくつかの典型的な原因があります。焦りや表面的な情報での判断は、思わぬリスクを招きます。
スキルだけで判断してしまうから
エン・ジャパンの2023年の調査では、「業務スキルや経験に期待して採用したが、パフォーマンスが低かった」と答えた企業が全体の約52%を占めました。 職務経歴書に書かれた内容だけで評価し、実務能力の検証を怠るとミスマッチが起きやすくなります。 例えば「マネジメント経験あり」と記載されていても、それが何人規模のチームで、どんな課題をどう解決したのかまで掘り下げなければ真の実力はわかりません。 スキルを“実績ベース”で評価する視点が必要です。前職の肩書きにだまされるから
「前職では課長だった」「大手企業出身」などの肩書きやブランドに安心感を覚えてしまい、採用判断が甘くなるケースもあります。 しかし、役職が高かったからといって実務能力が高いとは限りません。社内事情やポストの空き状況によって、実力と関係なく昇進していたケースもあります。 肩書きよりも、そのポジションで「どんな成果を出したか」「どのような環境で働いていたか」を深掘りする必要があります。 特にベンチャー企業では大手出身者のカルチャーギャップに注意が必要です。人手不足で急いで採用してしまうから
厚生労働省の2024年版労働経済白書によれば、人材不足を理由に採用プロセスを短縮している企業が中小企業を中心に増加傾向にあると指摘されています。 「急ぎだからOK」ではなく、「急いでもミスマッチを避ける仕組み」が必要です。 短期間で戦力化できる人材を求めるあまり、十分な見極めができないまま入社を決めると、結果的に教育コストや離職リスクが跳ね返ってきます。 スピードと質を両立するために、採用フローの設計を見直す必要があります。面接で深掘りせずに終わってしまうから
多くの企業で面接時間が30分〜1時間程度に限られており、その中で候補者の本質を見抜くには工夫が必要です。 「志望動機」や「自己PR」だけでなく、「過去の課題とどう向き合ったか」「失敗から何を学んだか」などを掘り下げる質問が必要です。 また、STAR(状況・課題・行動・結果)フレームで話してもらうことで、実務経験の再現性を確認できます。 浅い質問で終わってしまえば、優秀なプレゼンテーションだけで判断を誤るリスクがあります。中途採用でポンコツを見抜けない企業の共通点とは?
なぜ見抜けないのか。その背景には企業側の準備不足や評価体制の未整備があることが多いです。面接官が採用に慣れていない
面接担当者が採用経験に乏しいと、質問の深さや判断の精度にばらつきが出ます。 特に現場社員が兼務で面接するケースでは、採用の目的や評価基準を事前に共有しないと、誤った合否判断につながります。 採用担当者には事前にトレーニングや質問項目のテンプレートを共有することで、一定の評価軸が持てるようにしましょう。 面接担当者のスキル向上は、採用の質向上に直結します。求人票と実際の仕事内容にズレがある
リクルートの調査によると、転職者の約40%が「入社後に仕事内容が想像と違った」と回答しています。 求人票が魅力的でも、実際の仕事内容が違えば離職や不満の原因になります。 採用後に「思っていた業務と違う」と感じる候補者は、早期離職のリスクが高くなります。 求人内容と実務内容の整合性は、採用前に必ず確認・説明するようにしましょう。人物評価の基準があいまい
「人柄を見ています」という曖昧な表現では、評価基準が属人化し、再現性のない採用になります。 価値観・性格・態度・対人スキルなどを数値やコメントで評価するフォーマットを用意することが効果的です。 評価の軸を全員に共有することで、誰が面接しても同じ判断が下せるようになります。 カルチャーフィットの観点も、言語化された基準が必要です。複数人の評価をまとめる仕組みがない
面接を複数回実施しても、評価が統合されなければ判断はバラバラになります。 Googleなどの採用先進企業は、面接ごとに評価シートを記録し、最終的に「Hiring Committee」で総合判断を行っています。 社内で統一された評価テンプレートと、共有の場を設けることで、見落としや偏りを防げます。 最終的な合否判断は、複数人の視点で公平に下す体制が理想です。中途採用でポンコツを入れないために面接で見るべきポイント
面接は、履歴書や職務経歴書だけでは見えない「人柄」や「再現性のある実力」を見極める貴重な場です。以下の4つのポイントを意識することで、ポンコツを防ぐ面接が実現します。
過去の実績を具体的に語れるか
「どのような課題に対して、どうアプローチし、どんな成果を出したのか」を具体的に説明できるかが重要です。 抽象的な表現や「頑張りました」だけで終わる場合は、実力が伴っていない可能性があります。 数字で表せる成果(売上、工数削減、プロジェクト完了率など)や、第三者の評価(社内表彰、顧客からの声)も評価基準になります。 成果の「再現性」があるかを確認しましょう。問題解決のプロセスを説明できるか
トラブルや課題をどう乗り越えたかは、その人の思考力・行動力・粘り強さを知るための重要なポイントです。 「誰がどう決めて、どう動いたか」を時系列で説明できるかどうかを見ると、実際の関与度が分かります。 あいまいな説明しかできない場合は、関与が浅かったか、当事者意識が低かった可能性も。 特に中堅層以上は、「他責思考」ではなく「自責思考」で語れるかを見ましょう。自分の失敗を正直に話せるか
失敗経験を隠す人は、課題への向き合い方や改善意識に欠ける場合があります。 失敗を素直に語れる人は、成長意欲があり、自己分析ができている傾向にあります。 「その失敗から何を学んだか」「次にどう活かしたか」を聞くことで、成長曲線や柔軟性を確認できます。 完璧さより、誠実さを重視するのが現代的な採用の在り方です。話し方や態度が誠実か
スキルや経験と同様に、態度やコミュニケーションの質も重視すべきです。 言葉遣いや表情、目線、質問への答え方などから誠実さや協調性が見えます。 面接時だけでなく、メールでのやりとりや電話対応もチェックポイントに加えると良いでしょう。 チームで働く以上、人柄のミスマッチは生産性や職場の雰囲気に大きな影響を与えます。中途採用でポンコツを防ぐための書類選考のコツ
面接以前に、「選考に進めるべき人かどうか」を見極めるのが書類選考です。ここでもいくつかの注意点があります。職務経歴書に具体的な成果が書かれているか
単なる業務内容の羅列だけでは、実力は判断できません。 「年商1,000万円のプロジェクトを受注」「○○の自動化で月20時間の削減」などの成果が明確に書かれているかを確認しましょう。 数字の根拠やスケール感もチェックポイントです。 また、チームでの成果と個人の貢献度が分かれているかも確認するとよいでしょう。転職回数や在籍期間に違和感がないか
短期間での転職が続いている場合は、適応力や責任感、定着性に問題がある可能性があります。 「なぜ辞めたのか」「自発的な転職かどうか」を面接で深掘りする前提でチェックしてください。 ただし、コロナ禍の影響など、外的要因も加味して判断する柔軟さも必要です。 期間よりも「どんな成果を残したか」を合わせて評価しましょう。テンプレート的な内容が多くないか
インターネット上のテンプレートをコピーしたような職務経歴書は要注意です。 本人の言葉で書かれた内容には、オリジナリティや熱意がにじみ出ています。 逆に、定型文が並ぶような経歴書は、自分の経験を深く理解していないサインとも言えます。 選考する側も文章の“温度感”を読み取ることが求められます。志望動機に熱意が感じられるか
志望動機が「キャリアアップをしたい」「御社の理念に共感」だけでは、他社でも使い回しができてしまいます。 その企業だからこその志望理由や、入社後にどう貢献したいかの具体性があるかを見ましょう。 「なぜこの会社なのか」「なぜ今なのか」の2軸で確認することがポイントです。 熱意と具体性が見える志望動機は、定着率にも良い影響を与えます。中途採用でポンコツを避けるための適性検査・テスト活用法
書類や面接だけでは見抜けない側面を補う手段として、適性検査やスキルテストの活用が効果的です。
性格や思考傾向を把握できる適性検査を使う
適性検査は、候補者の性格や仕事に対する価値観、ストレス耐性などを客観的に評価できます。 例えばリクルートの「SPI3」や、日本エス・エイチ・エル社の「OPQ」などは導入企業も多く、信頼性が高い検査です。 「人当たりは良いが、実行力に欠ける」など、面接では見えにくい特性が明らかになります。 採用後の育成にも活かせる情報が得られます。実務に近いスキルテストを取り入れる
営業職であればロープレ、エンジニアであればコーディングテストなど、職種に応じた実務型テストが有効です。 口頭だけの説明ではわからない「本当にできるか?」を確認できます。 採用に時間がかかる場合でも、スキルテストを通すことで見落としを防げます。 スキルの過大評価を避けるためにも導入を検討しましょう。複数のテスト結果を組み合わせて判断する
1つの検査結果に依存すると誤判断が起きる可能性があります。 性格検査+スキルテスト+面接結果を総合的に評価することが望ましいです。 社風とのマッチ度や将来性も含めて、多角的な視点で見ていく必要があります。 「短時間で本質を見抜く」ための補助ツールとして、積極的に活用しましょう。SPIやGABなど信頼性の高いテストを選ぶ
有名な適性検査の中でも、SPI(総合適性検査)やGAB(基礎能力検査)は多くの企業が活用しています。 どちらも数万人単位の統計データに基づき、比較的信頼度が高い検査です。 業界や職種に応じて、適した検査を選びましょう。 必要に応じてカスタマイズできる検査ツールも存在します。中途採用でポンコツが入った場合のリスクと対策
もし不適切な採用が起きた場合、その影響は業績や組織文化に及びます。早期退職によるコストが発生する
採用・教育にかけた時間や費用が無駄になるだけでなく、欠員を補うためにさらに採用コストが発生します。 厚労省のデータでは、1人あたりの中途採用コストは平均で約90万円以上にのぼるとされています。 加えて、業務の引き継ぎなども再調整が必要になり、現場に負担がかかります。 退職リスクを減らすには、入社前の見極めが何より大切です。チームの士気が下がる
ポンコツ人材のフォローに時間が取られると、周囲の社員のやる気や生産性にも悪影響が及びます。 「なぜあの人が採用されたのか?」という不信感が社内に広がる可能性も。 採用の質は、組織全体の信頼性にも関わる重要なファクターです。 現場の声を反映した採用基準を作ることが必要です。教育の時間が無駄になる
入社後のOJTや研修も、ある程度のレベルがあることを前提に設計されています。 スキルや理解力が不足していると、教育コストが想定以上にかかります。 中長期的な戦力として活躍してもらうためには、採用時点での“最低限の地力”が不可欠です。 入社前に実務テストや課題提出を設けることで、教育の無駄を減らすことができます。試用期間中に見極めて配置転換を検討する
万が一ミスマッチだった場合は、試用期間中の見極めが重要です。 法的には本採用後と同様に解雇は困難ですが、配置転換やフォロー体制の強化で軌道修正できるケースもあります。 入社後すぐに見捨てるのではなく、「育てる意思」と「見切る覚悟」のバランスが必要です。 試用期間のフィードバック制度を導入する企業も増えています。中途採用でポンコツを入れないために社内で決めておくべき基準
「なんとなく良さそう」ではなく、明確な評価軸と判断基準を社内で統一しておくことが、採用ミスを防ぐカギです。
必要なスキルと経験を明確にする
職種やポジションに応じて、求めるスキルセットや経験年数を明文化しましょう。 「未経験可」とする場合も、最低限必要な能力(論理的思考、PCスキルなど)を定義しておくと、採用判断がブレません。 また、経験の“量”だけでなく“質”を見る視点も大切です。 例:「マネジメント経験」→「5人以上のチーム管理経験」「評価制度の運用経験」などに具体化すると◎。評価基準を事前に共有する
面接官が複数いる場合、評価の軸が揃っていないと合否の判断がばらつきます。 例えば「主体性」「誠実さ」「実行力」などの項目を設定し、5段階で点数をつけるなどの仕組みが有効です。 すべての面接官が同じ基準で見ることで、公平性が高まります。 事前にチェックリストや評価シートを共有しておくことが推奨されます。カルチャーフィットの重要性を定義する
スキルが高くても、企業文化や価値観と合わなければ活躍は難しいです。 例えば「ベンチャーらしいスピード感」「オープンなコミュニケーション」など、自社らしさを言語化しておくことが重要です。 カルチャーフィットを「相性」という曖昧な言葉で終わらせず、行動レベルで定義しましょう。 入社後の定着率にも直結する要素です。合否判断のフローを標準化する
一次面接・二次面接・最終面接で何を見て、誰が判断するのかを明確にしておきましょう。 面接の度に同じ質問をしてしまったり、誰が最終決定権を持つのか曖昧だったりするのはNGです。 合否基準・担当者の役割・記録の取り方など、採用プロセスをマニュアル化しておくことで、属人性を排除できます。 採用の精度を上げるには、仕組み化が不可欠です。中途採用でポンコツを入れないための外部エージェントとの付き合い方
中途採用では、人材紹介会社(エージェント)を利用する企業も多いですが、任せきりでは失敗のリスクがあります。エージェントに採用要件を正確に伝える
「営業経験3年以上」など表面的な要件だけでなく、「どんな営業スタイルか」「どんな商材か」などの背景も共有しましょう。 エージェントが誤解したまま候補者を推薦すると、ミスマッチが起きやすくなります。 口頭だけでなく、要件をドキュメント化して渡すのも効果的です。 相手任せにせず、採用担当者側も積極的に情報提供を行いましょう。過去に良い人材を紹介してくれた実績を確認する
エージェントごとに得意な業界や職種が異なります。 過去に自社とマッチする人材を紹介してくれたかどうかが、選定の大きな基準になります。 紹介後の定着率や、推薦の質を振り返りながら付き合うエージェントを絞るのが良いでしょう。 信頼できるエージェントは、企業側と候補者の両方を考えた提案をしてくれます。紹介後のフォロー体制があるか確認する
入社後すぐに退職してしまった場合、再推薦や返金対応があるかも確認しておくと安心です。 また、面接前に候補者の志望度や懸念点などを共有してくれるかも重要なポイントです。 「紹介して終わり」ではなく、入社までしっかり伴走してくれるエージェントを選びましょう。 アフターフォローの有無で、採用の成功確率は大きく変わります。複数のエージェントを比較して選ぶ
一社に依存するのではなく、複数のエージェントを比較検討することで、質の高い人材と出会いやすくなります。 ただし、無制限に登録すると管理が煩雑になるため、3〜5社程度に絞るのが理想です。 業界特化型のエージェントや、ベンチャー支援に強いエージェントなど、自社のニーズに合ったパートナーを選びましょう。 定期的に評価・見直しを行うことも大切です。まとめ|中途採用でポンコツを入れないために必要な採用基準とは?
中途採用のミスマッチは、企業にとって時間的・金銭的に大きな損失となります。しかし、その多くは事前の「見極め」や「仕組み」で防ぐことが可能です。
スキル・人柄・会社との相性を総合的に見る
スキルだけ、肩書きだけで採用判断をするのは危険です。 「実務能力」「人間性」「カルチャーフィット」をバランスよく見極める視点が必要です。 職務経歴書や面接での話し方、実務テストなどを通して、総合的に評価しましょう。 採用は“未来への投資”です。短期的な補充ではなく、長期的な成長を見据えた判断を。社内で共通の評価軸を持つ
評価の属人化はミスマッチのもとです。面接官によって合否が異なるようでは再現性のある採用はできません。 「どの項目をどのように評価するか」を可視化し、全員で共有することがポイントです。 面接のトレーニングや評価テンプレートの導入を通して、組織としての採用力を高めていきましょう。 採用の仕組み化は、組織の成長を支える基盤となります。第三者の視点(テスト・エージェント)も活用する
社内だけでの見極めには限界があります。 適性検査やスキルテスト、信頼できるエージェントなど、第三者の視点を取り入れることで採用の精度が高まります。 主観だけに頼らず、データや他者評価をミックスすることが、失敗しない採用につながります。 これからの採用は「勘」ではなく「科学」で判断する時代です。採用の失敗を無くすなら、企業調査センターにお任せください
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