- 世界の企業では、採用活動の初期段階で候補者の信頼性を客観的に確認する仕組みがごく自然に運用されています。 学歴・職歴・資格の正確性、前職での評価、重大インシデントの有無、訴訟リスク、ハラスメント歴、さらにはSNSでの行動傾向まで。 「この人を採用するにあたり、どんなリスクが潜んでいるのか」を先に把握したうえで、最終決定を行うのが世界標準です。
- 対照的に、日本では長く“性善説を前提にした採用”が続いてきました。 前職への問い合わせはためらわれ、面接の印象が判断の中心となり、必要な情報は「入社後に分かっていくもの」とされてきた歴史があります。
- しかし、現在のビジネス環境では、この考え方では企業を守りきれません。経歴の偽装、職歴の盛り込み、SNSでの問題投稿、情報漏えいのリスク、ハラスメント傾向など、入社前に確認していれば防げたケースが後を絶ちません。裏を返せば、採用段階での“情報不足”こそが、多くのトラブルを生んでいるとも言えます。
- 海外企業が信用確認を徹底する理由はとてもシンプルです。採用は単なる人員補充ではなく、企業価値に直結する投資判断だからです。一度の採用ミスが、内部トラブル、ブランド毀損、SNS炎上、取引先への説明責任といった形で企業全体に影響を及ぼす。その“損失”を理解しているからこそ、事前の情報収集が重視されているのです。
- 一方、日本企業は問題発生後に原因を調べる“事後型対応”が中心でした。
- しかし、SNSが日常化し、社員一人の発信が企業の信用を揺らす現代において、この遅れはもはや組織のリスクそのものと言えます。採用前の信用確認は、候補者を疑う仕組みではありません。 むしろ、誠実に働いてきた人材を正当に評価し、企業と候補者が安全に関係をスタートできるフェアなプロセスです。 世界ではすでに当たり前となったこの取り組みは、日本企業にとっても避けて通れないアップデートとなりつつあります。
- ある大手メーカーで、採用直後の若手社員がThreads(スレッズ)に投稿した内容が大炎上した出来事があります。 本人は匿名アカウントのつもりでしたが、会社で進行中の新製品プロジェクトに関する断片的な情報を「ちょっと愚痴っぽく書いただけ」のつもりで投稿。
- しかしその内容は、社外秘情報と容易に推測できるレベルで、専門ユーザーが読み解き、あっという間に企業名が特定されました。 数時間後には投稿が拡散され、まとめサイトでも取り上げられ、「大手メーカーが機密漏洩」「コンプラ崩壊」といった見出しが並びました。企業側は火消しのために深夜まで対応し、プロジェクトは一部スケジュールを見直す事態に。取引先からの問い合わせが殺到し、内部調査と再発防止策の提示まで求められました。
- さらに調べると、社員の過去のSNSアカウントには、前職でも同様の“愚痴投稿”や情報の匂わせが複数見つかりました。
- つまり、採用前にSNSの行動履歴を確認していれば、機密漏洩リスクの高い人物であることは事前に把握できたのです。人事部は「面接で誠実そうだったから」という理由で深掘りをしなかった、と内部報告で明らかになりました。このケースは、“採用ミスが企業の信用そのものを揺るがす” と痛感させる象徴的な事例として社内外で共有されています。
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