リファレンスチェックだけでは転職応募者の全てを調査できるのか?借金や過去のトラブルの有無も調べられるの?企業調査センターが答えます

皆さんこんにちは。KCC(企業調査センター)です。
昨今、リファレンスチェックという言葉をよく耳にする採用担当者様も多いのではないでしょうか?
リファレンスチェックとは昔から外資系の企業様でよく行われている採用前に行う調査のことで、採用活動時に面接と並行して、応募者から2名程度の候補者をだしてもらい、聞き取り調査を行うことで、面接時に応募者から聞いた能力やスキルが確かなものであるかどうかを判断するための調査です。

コロナ禍の昨今、面接はオンライン上で行うことが増えており応募者と直接会えないため、本当に信頼できる人物なのかどうか気持ちよく判断できない現状にやきもきしている採用担当者様もいることでしょう。

そのような採用担当者様が信頼のできる能力やスキルを保有した応募者を獲得するために、リファレンスチェックの導入を検討する機会が増えてきています。

しかし、このリファレンスチェックはあくまでも能力やスキルを判断するための調査であり、借金や資格、経歴の詐称まで全てを見抜けないことをご存知でしょうか?
実は借金や資格や経歴の詐称のチェックは”バックグランドチェック”という別の調査になるのです。

この違いを知らずに一緒くたに”リファレンスチェック”と認識してしまう方が結構いらっしゃいます。「借金の調査もしてくれると思っていたのに」というミスマッチを起こさないためにも、まず初めにリファレンスチェックとバックグランドチェックの違いについてご説明します。

採用前の調査の違いとは?


先程もご説明したとおり、リファレンスチェックは資格の取得の有無や借金などの調査は行なっていません。
リファレンスチェックによって分かることは大まかに下記になります。

・能力やスキルの評価
・勤務態度や人柄
・コミュニケーション能力
・実績や成果

このようにリファレンスチェックでは、仕事の能力やスキルが本当にあるのか?ということを調査する目的としています。

一方バックグラウンドチェックでは、大まかに下記のことが分かります。
・借金の有無
・副業などの兼業をしているか
・税金の滞納
・犯罪歴

この様にバックグラウンドチェックでは日頃の生活や個人的な情報が分かります。
調査方法はインターネットやSNSを利用したり、調査員が足を使って調べる素行調査などがリファレンスチェックとは明確な違いがあることが分かるかと思います。

特に金融や税理士、会計士など”お金”を扱う業種であれば、応募者の能力評価以前に、金銭トラブルの有無について徹底的にチェックしておきたいところですが、リファレンスチェックだけではその事実を調査する事はできません。そこで、併せてバックグラウンドチェックを行う必要があるのです。

KCCが行った調査の紹介


具体的なイメージを掴みきれない方のために、ここで弊社の調査事例をご紹介させていただきます。
今回ご紹介させていただくケースは、関西に拠点を構え、全国に支社のある税理士事務所様です。弊社のホームページをご覧いただきお問い合わせをしていただきました。
まずはお電話で採用担当者様からお話を伺ったところ、
「応募者の能力を知りたいのでリファレンスチェックを行いたい」
という内容でした。

さらに詳細をお聞きすると、
「応募者が面接時に話をした職務レベルやスキルと差はないか?」「本当に実務経験や資格を保有しているのか?」「過去に金銭に関するトラブルを抱えていなかったのか?」という点を見極めることが難しく、面接官の技量だけでは限界を感じたため、調査をしてくれる会社を探していたということでした。

実は税理士事務所様の場合、資格の詐称をしている応募者も多いのです。
税理士資格を取得するためには、5科目の試験全てに合格をしなければならないのですが、一部科目のみしか合格しておらず、資格を保有していると詐称し、応募をしてくるケースが発生します。
この記事をご覧の読者様の中には「資格取得証明書を提出させればいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの税理士事務所様では、内定中に調査をすると採用スピードに支障をきたすこともあるため、応募者に内定を出した後に資格取得証明書を提出させている傾向があります。
その段階で資格の詐称が発覚してしまうと、最悪の場合、採用活動が一から振り出しに戻る可能性もあります。
さらには、応募者自身で作り上げた、虚偽の資格証明書を提出してくる場合も少なくありません。
また、過去に違法な資金整理や脱税を指南する等、コンプライアンスに抵触する仕事をしている場合があり、他の業種とは違いスキルや能力以外にも調査しなければならない点が数多くあります。

その様な背景がありながらも、面接官の目利きだけで応募者を判断するのはどうなのかと社内でも疑問を持ち始め、第三者機関に依頼をするという判断に至ったわけです。

ただ、上記のことをリファレンスチェックのみで行うと、能力評価しかできず、肝心な資格の詐称やコンプラインスに抵触する仕事をしていたかどうかを調べる事ができません。 今回のご依頼をしただいた採用担当者様は「リファレンスチェック」でこの辺りの調査も同時にできると、思われていたかもしれませんが、資格の詐称や金銭トラブルの有無に関しては、確証を得られる別の調査手法が必要になります。

そこで弊社スタッフがリファレンスチェックとバックグランドチェックを併せたご提案をしたところ快諾を得ることができ、能力評価も併せてのリファレンスチェックとバックグラウンドチェックの両方を行うこととなりました。

調査の流れは、まず最終選考に進む応募者が絞られた段階で、SNS調査を実施し、応募者が面接時に話をした内容と、SNSの投稿やプロフィールが合致しているか、相違のある点は無いか等を調べます。その後、懸念点や相違の疑いがある点は、応募者が提出した複数の推薦者に能力やスキルに関する聞き取りに絡めて聞き出します。

リファレンスチェックと平行してバックグランドチェックを進めていき、資格詐称や借金をしていないか等の調査や、コンプライアンスに抵触する仕事をしていなかったか等の調査を行いました。

バックグランドチェックは調査手法が多数あるため、今回の記事でのご紹介を控えさせていただきますが、さらに詳細を知りたい方は下記のページや実際にお電話にてお問い合わせ下さい。

以上の流れで調査が無事完了し、幸いにも応募者の中には問題のある行動の形跡は無く、能力やスキルも推薦者への聞き取り調査と相違は無かったため、そのまま最終選考へ進むこととなりました。

税理士事務所の採用担当者様からも「しっかりと調査をした応募者を最終面接で吟味できたため、気持ちよく内定を出すことができた」と後にお聞きすることができました。

この様に能力とスキルの調査以外にも、資格保有の有無を調査する、リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの両方の調査は、予めリスクのある応募者をブロックできるだけでなく、厳選された応募者を信頼でき、気持ちよく内定通知を出すことができるのです。

KCCなら両方の調査が可能!

今回はリファレンスチェックと併せてバックグラウンドチェックを行ったケースをご紹介させていただきました。
「リファレンスチェック」という言葉に安易に飛びついて調査を依頼してしまうと、実は知りたかったことが調査されておらず、本当に知りたかったことが分からないということも発生する可能性がありますので、リファレンスチェックを検討されている採用担当者様はお気をつけ下さい。

また、実はこのリファレンスチェックとバックグラウンドチェックの両方を調査できるところは非常に珍しく、弊社はその数少ない調査会社の一つです。
どちらを選んで良いのか、そもそも何を調査したら良いのか分からないといった方に対しては、弊社のスタッフが丁寧にヒアリングさせていただいた後、最適な調査方法をご提案させていただきますので、お気兼ねなくお問い合わせ下さい。