面接でストレス耐性を見極める6つの質問とは?質問における3つの注意点も解説!

面接官として、応募者のストレス耐性をどう見極めれば良いのか、悩んでいませんか? 最高のチームを組むためには、プレッシャー下でも冷静に行動できる人材が不可欠です。 しかし、それを面接でどう評価すべきかは一筋縄ではいかないでしょう。 本記事では、その課題を解決する手がかりとなる「面接でのストレス耐性を評価する質問」について徹底解説します。それぞれの質問から何を読み取れるのか、ストレス耐性を見極めるコツについても示していきます。 会社が求めている人材を見極め、ストレスに強い素晴らしいチームを組み上げるための一助となれば幸いです。

ストレス耐性を見分ける重要性

  現代社会における職場は、人間関係や業務負荷、期待への応答、トラブルの対処、人事評価に向き合う過程など、さまざまなストレス源(ストレッサー)が存在します。 このような要素に対処できるストレス耐性を持つ人は、一定のパフォーマンスを維持する能力を備えているでしょう。 採用を成功させるためには、職務と応募者のストレス耐性とのマッチングを慎重に評価することが重要です。 ただし、ストレス耐性は年齢や経験によって変化することがありますし、必ずしも高いストレス耐性を持つことが優秀さを示すわけではありません。 それでも、応募者の現在のストレス耐性レベルを知ることで、仕事の負担とのバランスを取ることが可能になります。 これにより、応募者と企業双方にとっての適切な環境を提供できるのです。  

ストレス耐性における6つの要素とは

  ストレス耐性は6つの要素で形成されています。 具体的には、感知能力、回避能力、処理能力、転換能力、経験値、そして容量の6要素です。 それぞれの要素がどのようにストレス耐性に影響を及ぼすのか、具体的に解説していきます。

感知能力

感知能力は、ストレス源(ストレッサー)を敏感に察知する能力を指します。 感知能力が低い人は、高いプレッシャーを伴う業務に適しているといえるかもしれません。しかし、一方で、感知能力が高い人は、注意が必要なストレッサーをすばやく捉えられるという利点があります。

回避能力

次に、ストレッサーを適切に回避する能力、それが「回避能力」です。 具体的には、不合理な要求やクライアントからのクレームなどのストレッサーを、淡々と受け流す力を指します。「そういうこともある」と割り切れるかどうか、これが回避能力の鍵となります。

処理能力

処理能力は、ストレスを適切に処理し、その影響を軽減または消滅させる能力を指します。 処理能力が高い人は、問題が発生した時でも冷静に原因を探し、対応できるでしょう。

転換能力

転換能力とは、負の要素を肯定的なものに変える力です。 転換能力が高ければ、ミスをしたり、注意されたりした場合でも、その経験を次に活かす糧に変えられるでしょう。

経験値

経験値とは、人生の中で積み重ねられた経験がもたらすストレス耐性の度合いです。 同じストレッサーと何度も対峙すれば、精神的に強くなり、適切な回避方法を身につけられます。

容量

「容量」は、ストレスを収容する心のキャパシティを指します。 人それぞれ、ストレスに対する心の容量が異なり、その容量が大きい人はストレスに対しても耐えられるでしょう。逆に、容量が小さいと、少しのストレスでも大きな負荷になります。

ストレス耐性を見抜く6つの質問例

  面接時にストレス耐性を見抜くための質問例をご紹介します。 感知能力、回避能力、処理能力、転換能力、経験値、そして容量という各ストレス耐性の要素に注目し、それぞれを探るために有効な質問を解説します。

ストレスの感知能力を見抜く質問

ストレスをどの程度に敏感に感じるか、または何がストレス源となるかを探るには、以下のような質問が効果的です。 「具体的にどのような状況でストレスを感じることが多いですか?」 「過去の職場経験でストレスを感じた要因は何でしたか?」 これらの質問から、応募者がストレスを感じやすい状況を把握できます。 とくに自社の業務に直接関連するストレッサーがある場合は注意が必要です。 さらに、「夜、ストレスで眠れないことがありますか?」と問いかけることも有効です。 感じるストレスが多い人は眠りが浅いことが多いためです。一方、感知能力が低い人は「眠れない夜はほとんどない」という返答をすることが多いでしょう。

ストレスの回避能力を見抜く質問

ストレスをどの程度うまく避けられるか探るためには、次のような質問が適しています。 「顧客からのクレームをどのように受け止めますか?」 「理不尽な要求があった場合、どのように感じますか?」 大きなストレスとなるこのような状況を「それも仕方ない」と受け流せるか確認することが重要です。 また、「ストレスを感じた時、どのように対処しますか?」と直接聞くのも一つの方法です。気分転換の方法を即座に答えられる人は、一般的にストレス回避が得意といえます。

ストレスの処理能力を見抜く質問

ストレスを適切に処理できるかを探るためには、次のような質問が有効です。 「過去に大きな失敗や挫折を経験した際、どのように立ち直りましたか?」 「人間関係でのトラブルが発生した場合、どのような対応をしますか?」 このような質問から、応募者のストレス処理の仕方を見極められます。 とくに職場でストレスを感じやすい要因の一つが、人間関係です。 この問題に対する適切な対処方法を持っている人は、感情のコントロールが上手であることを示しています。

ストレスの転換能力を見抜く質問

ストレスをポジティブなエネルギーに変える力を確認するには、次の質問が適しています。 「過去に大きな失敗を経験したことはありますか?その際、どのように考えましたか?」 もし応募者が「その失敗から学び、より強くなろうと思った」といった意志を示す回答をしていたら、その人は高い転換能力を持っていると考えられます。

ストレスの経験値を見抜く質問

ストレスに対する経験値を探るためには、以下のような質問が適しています。 「これまでに経験した最大の挫折は何でしたか?それをどのように克服しましたか?」 また、新卒ならば「学生時代に一生懸命取り組んだこと」について、中途採用の場合は「前職で取り組んだプロジェクト」などについて聞くと良いでしょう。 さらに、「その経験の中でどのような役割を果たしましたか?」「困難に直面した時、どのように対応しましたか?」と問うことで、応募者のストレス経験値を評価できます。

ストレスの容量を見抜く質問

ストレスをどの程度まで耐えられるかを探るためには、次のような質問が有効です。 「これまでに感じたストレスの経験を教えてください。」 「ストレスが限界に達すると感じた経験はありますか?」 これらの質問から、その人がどれだけのストレスに耐えられるか、その限界点がどの程度なのかを見ることが可能です。

ストレス耐性を見抜く2つのコツ

ストレス耐性を見抜くコツをご紹介します。 ストレス耐性が高い人と低い人の特徴や、ストレス耐性を評価するための質問の掘り下げ方をそれぞれ詳しく解説します。

ストレス耐性が高い人と低い人の特徴を把握する

ストレス耐性とは、厳しい状況や困難な出来事に対する人の対応力を指します。 高い人と低い人では、その対処方法や思考パターンに違いがあります。 まず、ストレス耐性が高い人の特徴を詳しく見ていきましょう。

ストレス耐性が高い人の特徴

ストレス耐性が高い人の特性を理解する一つの手がかりは、他人の意見に左右されず自己の価値観をしっかりと持つ能力です。 彼らは困難に直面しても楽観的で、自分の能力と限界を理解し、受け入れられます。 また、集中力もしっかりと持っており環境の変化にも適応する能力があります。

ストレス耐性が低い人の特徴

一方で、ストレス耐性が低い人は、自身への厳しい評価や過度な責任感からくるストレスを内に秘めやすいです。 彼らは問題や批判に直面すると逃げ出したいと感じる傾向があります。 また、強い几帳面さや頻繁に悩む性格もストレス耐性の低さを示す特徴でしょう。

回答を掘り下げる

ストレス耐性を評価する際には、単に「ストレスに強いですか?」と直接質問するのではなく、具体的なエピソードに基づいた質問をするのがおすすめです。 過去にストレスを感じた時の対処方法や結果などを聞くことで、より具体的で実質的な情報を得られます。 また、回答に対して深掘りする質問を行うことも重要です。 「なぜそう感じたのか?」や「その行動を取った理由は何か?」などと質問を繰り返すことで、相手の本心や矛盾がないかを見抜くことが可能になります。 これにより、相手のストレス耐性をより正確に評価できるでしょう。

ストレス耐性を質問する際の3つの注意点

ストレス耐性を評価する際は、採用者にとっても応募者にとっても注意が必要です。 適切な質問方法と評価の観点について詳しく解説します。

圧迫面接を行わない

ストレス耐性の判断材料として面接が用いられる場合もありますが、その際は不必要なプレッシャーをかける圧迫面接は避けましょう。 高いストレスを意図的に与えると、応募者の本質を見極めるどころか、逆に自己防衛本能が働き、応募者の本心が見えにくくなる恐れがあります。 また、過度な圧迫面接は企業イメージを悪くする可能性があるので注意しましょう。 ブラック企業やパワーハラスメントというレッテルを貼られると、企業の評判が下がり採用活動にも影響が出るでしょう。 適度な圧力をかけて、応募者がどのように対応するかを観察することが大切です。

メンタルヘルスに関する質問は慎重にする

ストレス耐性を知るためにもメンタルヘルスに関する質問が重要となりますが、その際には配慮と慎重さが求められます。 過去の精神的な問題や個人的な悩みを無理に探るのは避け、それぞれの境界を尊重するのが大切です。 また、その回答がそのままストレス耐性の評価に結びつくとは限らず、その他の面接内容や評価指標と総合的に判断するようにしましょう。

面接だけで判断しない

面接は有効な評価方法の一つですが、それだけで応募者のストレス耐性を判断するのは難しいです。面接には本質を見抜くための制限がありますし、応募者自身も面接に対する準備をしています。したがって、必ずしも面接の受け答えがそのままストレス耐性を反映しているとはいえません。 そこでおすすめするのが、適性検査やリファレンスチェックの活用です。 適性検査は、応募者の能力や性格を科学的に評価する手段であり、適性検査を通じてストレス耐性を間接的に推測できます。 リファレンスチェックも非常に有効な手段です。 応募者の過去の職場や学校等から情報を得る方法で、日常の状況下でのパフォーマンスやストレス耐性をより具体的に把握することが可能です。 リファレンスチェックにより、面接時とは異なる状況でのストレス耐性も評価でき、総合的な判断材料となるでしょう。

まとめ

本記事では、ストレス耐性を見抜くコツや面接での注意点などについて詳しく説明しました。 重要なポイントは、ストレス耐性が高い人と低い人の特徴を理解すること、適切な質問をすること、そして面接だけで判断しないことです。 上記の要素を組み合わせることで、より正確に応募者のストレス耐性を評価することが可能になります。 もし、ストレス耐性の評価にお悩みの方は、私たち【企業調査センター】にご相談ください。私たちは、応募者のバックグラウンド調査や社内調査などを専門に行っている会社で、より正確な情報を提供することで企業の採用活動をサポートしています。 リファレンスチェックを含むさまざまな手法を用いて、応募者の過去の職場でのパフォーマンスや行動、ストレス耐性を具体的に把握する手助けができます。これにより、面接だけではわからない部分を補完し、企業が採用決定を行う上での判断材料となるでしょう。 短期間の面接だけでなく、さまざまな角度から見た全体像を把握することが大切だと考えています。私たち企業調査センターは、その過程をサポートし、より質の高い採用を実現するために活動しています。 ストレス耐性は個々の応募者のパフォーマンスを左右する重要な要素であり、その評価方法は十分に注意を払うべき点です。 ぜひ企業調査センターを活用して、有効な人材採用を行ってください。 企業調査センター 公式サイト