リファレンスチェックとは?
リファレンスチェックは現状外資系の企業では行われていることが多いですが、日系の企業では名前は聞いたことがある程度で留まっている採用担当者の方が多いでしょう。リファレンスチェックを簡単に説明すると、「採用をしようと思っている人物をよく知る人、例えば上司や同僚から人物像やスキルなどを直接ヒアリングする調査」のことです。 第三者からの客観的な候補者の情報を得られることで、面接だけでは見抜くことができなかったスキルや人物像、特性などを把握することができます。リファレンスチェックによって、候補者から履歴書や面接で確認した経歴などが正しいかどうかや、採用のミスマッチを防止することができます。リファレンスチェックの推薦を依頼すべき人物
【現職の上司】
現職の上司はリファレンスチェックの推薦者としては、第一に依頼をすべき人です。なぜなら、採用候補者を現状評価する立場であるので、とても正確な評価を得ることができるからです。 しかし、採用候補者の転職に強い反対をしている場合もあるので、その場合には異動前の上司に依頼するなどの配慮をする必要があります。【現職の同僚】
現職の上司の次位として依頼すべき人は、現職の同僚です。同僚は上司が見えていない採用候補者の一面を知っていることも多く、人物像を詳しく把握するためには上司だけでなく同僚からも情報を得ることが望ましいといえます。【現職の部下】
採用候補者が転職することが強く反対されてしまっている場合には、上司と同僚に依頼をすることが難しい場合もあります。その場合現職の部下もリファレンス先とすることも視野に入れましょう。しかし、部下の場合だと採用候補者に忖度をしてしまう可能性も考えられます。そのため、推薦者としては望ましいとはいえないですが、多面的な評価を得る目的であればよいといえるでしょう。現職でリファレンスチェックが依頼できない場合
現職で転職を強く反対されており、リファレンスチェックができない場合は、以下の人に依頼をするようにしましょう。【前職の関係者(上司・同僚・部下)】
現職以外で採用候補者の働きぶりをよく知っているのは、前職・前々職の職場関係者です。現職関係者にリファレンスを依頼できない場合は、とても有用なリファレンス先となるでしょう。【前職のクライアント】
前職の上司や部下であっても依頼をしにくいというケースの場合は、前職のクライアントに依頼をするのが良いでしょう。クライアントも採用候補者の仕事ぶりをよく知っているので、そのような人に頼むことは有用です。しかし、取引の一面のみの評価になってしまうことは注意が必要です。【大学時代の友人】
大学時代の友人も採用候補者をよく知る人物ではありますが、友人という関係である以上、採用候補者のネガティブな面を得づらく、さらには採用候補者から情報を口止めされてしまう可能性も考えられます。そのため、得られる情報の信憑性は低いでしょう。【大学時代の研究室の教授】
大学時代の研修室の教授も採用候補者をよく知る人物ではありますが、自分の教え子なので忖度をしてしまう可能性も考えられます。リファレンスチェックの実施方法とは?
1.同意を得る
採用担当者が採用候補者に、リファレンスチェックの目的・説明をし、同意を得ます。 同意を得る内容としては、・リファレンスチェックの実施
・現職や前職の関係者から情報をいただくこと
・現職や前職の関係者に対して、リファレンスチェックの説明をし回答の同意を得ること
の3つです。2.推薦者を決める
採用候補者が推薦者を指定するか、採用企業が推薦者を指定するかで推薦者を決定します。その後、採用候補者に決定した推薦者にリファレンスチェックの説明・同意を得ます。 同意を得たら、採用候補者に推薦者の連絡先を共有してもらい、リファレンスチェックの日程調整を行います。3.リファレンスチェックを実施する
リファレンスチェックを実施する前に、質問内容をしっかりと決めておきましょう。当日になったら、リファレンス回答者に連絡をし、事前に決めておいた質問をして、リファレンスチェックを実施します。 その後、リファレンスチェックで得た内容をレポートとしてまとめます。・誰に実施をしたのか
・質問内容と回答結果
・総評
をレポートとしてテキストでまとめましょう。4.協力者にお礼をする
リファレンスチェックを頼んだ人は時間を割いて回答してくださっているので、必ずお礼をするようにしましょう。リファレンスチェックの実施後すぐにお礼をするようにしましょう。お礼の品としては、菓子折りをプレゼントするなど過度になりすぎない程度にお礼をしましょう。リファレンスチェックの推薦依頼が拒否される理由と対処法
リファレンスチェックを実施しようとしたけど、推薦者から拒否されてしまい実施することができないという可能性も考えられます。その場合、なぜ拒否されるのか、どのように対処すればいいのかを解説します。【リファレンスチェックの推薦依頼が拒否される理由】
1.採用候補者との関係性が悪かったため
採用候補者と推薦者の関係性が悪かった場合には、相手から断られてしまう可能性があります。採用候補者の勤務態度が良くなかったり、何らかのトラブルが発生したというケースも考えられます。この場合に無理にリファレンスチェックを実施しても、採用候補者が不利になる情報を提供する可能性もあるため、情報の信憑性が低くなってしまい公正な採用検討が行えない危険性があります。2.多忙や異動などの都合により対応できない
採用候補者との関係に問題がなくても、推薦者の都合により拒否されてしまうこともあります。リファレンスチェックは推薦者にとって利益が生じるものではありません。利益がないものに時間と手間を割くことができない、ということはもっともな言い分です。また、リファレンスチェックは採用候補者の人生を左右するものであるため、責任を取りたくないと考え拒否をすることも考えられます。【推薦依頼が拒否された場合の対処法】
基本的には、推薦依頼は断られることを前提として複数人に依頼をするようにしましょう。推薦者はできることであれば、現職や前職の上司や部下にリファレンスをすることが望ましいですが、場合によっては困難なこともあります。 推薦依頼が拒否されてしまった場合には、改めて推薦者に誠意を持って依頼をし、リファレンスチェックの詳細説明を行うようにしましょう。再び拒否されてしまった場合には、採用候補者が依頼をしやすい推薦者に依頼をするようにしましょう。ただし、採用候補者との関係が近すぎる人物であると、ネガティブな情報を得にくいので注意をするようにしましょう。バックグラウンドチェックという選択肢も!
リファレンスチェックは、採用をする企業が実施するので手間がかかってしまったり、採用候補者が選考を離脱してしまう可能性があるというデメリットがあります。 そこで、リファレンスチェックではなく、「バックグラウンドチェック」という選択肢を取るということも視野に入れることをおすすめします。バックグラウンドチェックは、業者が調査をするので、お金を払うだけで情報を得ることができ、ネガティブな面を主に調査するので、採用すべきでない人物を見極めることができます。 では、具体的にリファレンスチェックとバックグラウンドチェックはどのような点がことなるのか比較していきましょう。【リファレンスチェック】
・自社にフィットできる人物であるかどうかを見極める
・採用候補者が誰を推薦するかを指定できる
・採用する企業自身が実施する
【バックグラウンドチェック】
・自社に不利益を被ることがないかを見極める
・業者に依頼するため推薦者を指定できない
・お金を支払って業者に実施してもらう
以上のような違いが、リファレンスチェックとバックグラウンドチェックにはあります。どちらを実施すべきかどうかを、それぞれの利点を踏まえ考えてから実施するようにしましょう。まとめ
今回はリファレンスチェックを実施するまでの流れや誰に依頼をすべきかどうかを解説しました。リファレンスチェックは採用候補者が自社とマッチしている人物かどうかを見極めるためにはとても有用な方法です。しかし、依頼をする人物が適正でないと間違った判断をしてしまう可能性もあるので注意が必要です。 また、リファレンスチェックは採用企業自身が実施をしなければならないので、時間も手間もとてもかかってしまいます。そこで、バックグラウンドチェックを業者に頼むことで、時間と手間をかけることなく採用すべきかどうかを調査することができます。 企業調査センターは、1999年からの調査実績と1万件以上の調査を行ってきた経験があり、独自の情報分析スキルや現場調査スキルがあるので、クライアント様が求める様々な情報を収集することができます。 「採用候補者の職歴が多い・経歴が疑わしい」「採用候補者の人物像を知りたい」などの悩みを抱えている企業様は、ぜひ一度お問い合わせください。 お問い合わせは「こちら」からすることができますので、お気軽にご相談ください!候補者との社風や同僚との相性を診断するサービス
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