面接で人柄を見抜く6つの質問・質問例とは?正確に人柄を見抜く3つのコツも解説

こんにちは、KCC(企業調査センター)です。 KCCでは企業のトラブルを未然に防ぐバックグラウンド調査からトラブル発生後の原因調査まで、企業の成長をサポートするために幅広いサービスを提供しています。 企業の採用プロセスでは、履歴書+面接という王道の2点セットによって採用候補者の能力やスキル、さらには人柄までを見極めようとします。とりわけ面接においては、採用候補者の人となりを知るための絶好の機会ですが、質問内容や質問の仕方によってはありきたりの回答しか導き出すことができず、採用候補者の人柄まで知ることはできません。 そこで今回は、面接で人柄を見抜くための6つの質問・質問例についてご紹介するとともに、正確に人柄を見抜く3つのコツについてもお話します。  

面接で人柄を見抜く重要性とは

入社後のミスマッチを防げる

 採用はいっときのアクションに過ぎません。企業が目指しているのは採用した人材が定着することです。採用した人材が、入社後すぐに「合わないな」と感じて辞めてしまわないように、面接では採用候補者の人柄が企業のカルチャーにマッチしているかどうかをしっかりと見極める必要があります。  

自社に適した人材を採用できる

 企業は採用候補者の人柄から、自社に適した人材かどうかを見極めます。企業には企業ごとに価値観や倫理観があり、これらは業務を遂行する上でとても重要な意味合いを持ちます。面接では採用候補者の人柄に踏み込んだ質問をすることによって、履歴書や職務経歴書からはわからない採用候補者の価値観や倫理観などを推し量ります。  

入社後のスムーズな活躍に繋がる

 面接で採用候補者の人柄を知っておくことで、入社後すぐに活躍できるポジションに配置することができ、スムーズな活躍が期待できます。企業には部署ごとにカラーがあり、構成している社員の性格や働き方によってカラーは大きく変わります。新しく採用した人材を配置するにあたって、その人に合ったカラーの部署に配置することにより、最初から高いパフォーマンスを発揮できます。  

面接で人柄を見抜く質問の3つのコツ

オープンクエスチョンを使う

 オープンクエスチョンとは、「はい/いいえ」の2択では答えることができない自由回答を引き出すための質問です。効果的なオープンクエスチョンを使うことで、採用候補者がどのような考えの持ち主なのかを垣間見ることができます。これまでの経験や実績に関係することだけではなく、今後起こり得る問題についても「〜のようなとき、あなたならどうしますか?」などと、アドリブが必要なオープンクエスチョンもしてみましょう。 

候補者の回答を深掘りする

 質問に対して候補者から得られた回答を発展させることも効果的です。候補者の回答に対して、さらに質問を返して、「どうしてそう思ったのか?」「その時どうしたのか?」などと踏み込んだ質問をして候補者の価値観や考え方などを探ってみましょう。

質問攻めにせず、話しやすい雰囲気を作る

 人柄を知りたいがために、前のめりになってグイグイ質問をしては候補者も萎縮してしまいます。面接の場では、候補者が本来の自分を表現できるように話しやすい雰囲気を作ることも重要です。語り口調や話すスピード、間合いなどを工夫して、候補者がリラックスできる雰囲気を作りましょう。

面接で人柄を見抜く質問とは

価値観を見抜く質問

 価値観のミスマッチは、早期退職へと繋がる致命的な問題です。面接で採用候補者の価値観を知ることで、自社の社風に合った人材かどうかを知ることができます。

具体的な質問例

  ・最近、感動した出来事を教えてください ・仕事でやりがいを感じるのは、どのようなときですか ・弊社のどこに魅力を感じましたか  

成長意欲・向上心を見抜く質問

 リスキリング、すなわち社会人の学び直しが提唱されている昨今では、社員が働きながらも学ぶ姿勢を持ち、自分自身の成長に意欲的であることが求められています。このような風潮は今後も加速されるので、これから自社の戦力になるかもしれない採用候補者の向上心を事前に知ることは大事です。  

具体的な質問例

  ・新たに獲得したいスキルはありますか ・将来的になりたい自分像を教えてください ・日常的な情報収集の手段を教えてください  

協調性・関係構築力を見抜く質問

 企業における仕事はチームプレーです。考え方や価値観の異なる人と協働し、共に成果をあげていくためには、チームのメンバーと円滑に仕事を行うための協調性や関係構築力が必要になってきます。  

具体的な質問例

  ・苦手な人と接するとき、心がけていることはありますか ・チームで活動をするとき、どのような役割になることが多いですか ・周りからどのような人だと言われますか  

責任感を見抜く質問

  どのような仕事であっても、それが仕事である以上、責任が伴います。仕事に対して粘り強く取り組み、責任を持って最後までやりきる力があることは、社会人として大きなアドバンテージになります。  

具体的な質問例

  ・長く続けている活動はありますか ・困難に直面したとき、どのように乗り越えますか ・時間をかけてでも、最後までやりきることは大事だと思いますか  

業務遂行能力を見抜く質問

  業務を遂行するためには、その業務を行うために必要な能力やスキルを保有していることだけではなく、責任を持って最後までやり遂げる力が必要です。単純に仕事ができるだけではなく、円滑な人間関係のもとチームとして協働するためのコミュニケーション能力など総合的な人間力が必要です。   

具体的な質問例

  ・チームで仕事をするとき、一番苦労する点は何ですか ・チームにやる気のない人がいたら、どのような対応を取りますか ・成果をあげるためには何が一番大事だと思いますか  

コンプライアンス意識を見抜く質問

  近年は企業コンプライアンスが厳しく問われることから、社員の一人一人が高いコンプライアンス意識を持つことが必須となっています。入社してからコンプライアンス研修は随時行われますが、入社前からある程度のコンプライアンス意識を持ち合わせていることが理想です。  

具体的な質問例

  ・コンプライアンスについてどの程度の知識をお持ちですか ・社会生活を送る上で、ルールは大事だと思いますか  

面接で聞いてはいけない質問はある?

本籍に関する質問

  「出身地はどこですか?」〜出身地や戸籍に関する質問はNGです。出身地から出自がわかり、差別に繋がる恐れがあるからです。  

本人に責任がない事に関する質問

  「家族構成を教えてください」「母子家庭ですか?」〜家族環境や生活環境に関する質問はNGです。これらは本人に責任がなく、またどのような家族構成や家庭環境があっても本人の能力を判断する材料にはならないからです。  

思想・信条に関する質問

  「支持している政党はありますか」「購読している新聞、愛読書を教えてください」「宗教についての考えをお聞かせください」〜本来自由であるべき思想や宗教に関する質問もNGです。これらは業務を遂行する上で関係ないことであり、入社時に明らかにすることで特定の思想や信条を持った人に対する差別に繋がるからです。   

正確に人柄を見抜くならリファレンスチェック!

 採用候補者の人柄を見抜くには、面接だけでは不十分と言えるでしょう。そこで、プラスαとしてリファレンスチェックを実施することをおすすめします。リファレンスチェックとは 採用候補者から推薦された、前職で共に働いていた人物へインタビューを行い、職務経歴書の記載内容と実際の本人の勤務態度や能力に相違ないかを調査します。リファレンスチェックでは実際に近くで共に働いていた人物の生の情報が聞ける為、採用候補者の経歴とスキルの実態だけではなく、働いていたときの数々のエピソードから人柄や性格などを垣間見ることができます。  似たものとして前職調査がありますが、こちらは履歴書や職務経歴書に記載された経歴に偽りがないかの確認となります。調査方法としては採用候補者の前職企業への取材調査、ネット情報の調査が主な内容となります。経歴についてはこれらの調査で整合性の確認ができますが、人柄や人間性などについては前職調査では詳しく確認できません。  前職調査について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 https://kigyou-cyousa-center.co.jp/2022/10/03/previous-job-survey/  

まとめ

 採用候補者の人柄を知ることは、能力やスキルを確認することと同じくらい重要です。人柄はその人の価値観や考え方にも関係しているので、いくら能力やスキルが高くても人柄の良し悪しによって入社後のパフォーマンスが大きく変わってきます。企業カルチャーにマッチした長期的に活躍できる人材を見つけるためには、入社前に人柄までしっかりと確認するべきではないでしょうか。  採用候補者の人柄を見抜くには、面接時の効果的な質問だけではなく、合わせてリファレンスチェックを実施することがおすすめです。私たちKCC(企業調査センター)は、一貫して電話取材型のリファレンスチェックを行っています。 なぜなら私たちの最大の武器である「質問力」が、否応なく発揮される場面が電話取材にあると考えているからです。 リファレンスチェックでは、あらかじめ了承を得た元上司や元同僚に準備された質問を行うというのが一般的な方法なので、引き出される情報も想定内に終わってしまう可能性もあります。しかし、優れた調査員であれば、用意された回答や表面的な受け答えでは通用しないような質問を投げかけ、言うつもりのなかったことまで引き出され、採用候補者の真の姿を知ることができます。  また、私たちKCCは調査会社として20年の実績があります。調査能力、調査手法、精度、スピード、どれをとっても他社とは比べものにならないほど高いレベルとなっております。 特にレポートには定評があり、KCCの調査レポートは得られた情報をただ無味乾燥に列挙するのではなく、そこにプロとしての見解を盛り込み調査で得られた感覚的な部分も含めて言語化してお伝えするようにしています。採用活動は一時ですが、採用後の社員との付き合いは長く続きます。採用後のミスマッチをなくすためにも、是非KCCのリファレンスチェックを取り入れてみてはいかがでしょうか。